【失敗談】ブラック農家で短期の住み込みバイトをした時の話
みなさんは、農業をやりたいと思ったことありますか?
数年前にハガレンの作者が「銀の匙」というマンガを連載して、それが映画化したりして話題になりましたよね。
流行に秒で流される私は、20歳の頃その映画を観て「俺も農業やりたい!」と思い、農業の短期バイトを始めました。
「人が温かくて、飯がうまくて、景色も空気も綺麗なんだろうな!」
と夢を膨らませて住み込みの準備をしてたわけです。
結果、3週間後地獄のような環境から逃げるようにして家に帰りました。
今回はその体験談を書いていきたいと思います~。
・行った先がブラック農家だった悲劇
最初に誤解のないように言っておきますが、世の中の99%の農家の方々は優しい人だと思います。んで、私はそのわずか1%に当たってしまったわけであります。
まずは、農業の求人サイトで希望のバイト先を見つけました。
有名どころの下記のサイトですね。
農業・酪農求人サイト|あぐりナビ
農業求人サイト|農家のおしごとナビ
応募したのは「短期で住み込みOK」の場所。
住み込みの理由は、知らない場所で生活したかったからです。
で、応募すると即OKが出たので、住み込みの準備をしてバイト先まで移動しました。大体は最寄駅から家まで離れていることが多いため、車で迎えに来てくれることが多いようです。
私がお世話になった農家は、30代の夫婦が経営している場所で、小さい子供がいました。
・・・まだ普通ですよね。
この時点で私もそう思いました。
最初はいい人でホワイト農家だったんですが、徐々にブラック化していきました。
・きつ~い作業内容
1日の大まかな作業内容がこちら。
- 5:00 起床&仕事開始
- 7:00 朝食
- 8:00 仕事開始
- 12:00 昼食
- 13:00 仕事
- 17:00 終わり
春だったんで、ネギの収穫がメインでした。
これが、まあキツい。
大型のスコップで畑の土を掘り起こすので、全身の筋肉を使います。
で、日差しが強いこともあり、日焼けするわ、熱中症になりそうだわ。
で、「スコップで土を掘り起こす→一輪車にネギを積んで運ぶ」という単純作業を午前中の4時間行うわけです。
疲れるし、飽きます。
で、午後は集めたネギの皮をむいて、余分な場所を切って製品にする。
これをまた4時間行います。
何が一番つらいか?というと、私と研修生(入ったばかり)の2人しか人材がいないことでした。
それで、毎日過剰なノルマを課されて作業してたわけです。
これだけなら、まだ許せる範疇だったんですが、ここがブラックたる所以は肉体面&精神面をつぶしにきたことです。
・人の温もりなど皆無
よく「田舎は人が温かい!」と言われますが、半分真実だと思います。
私は、色んな田舎にお試し住宅を借りて住んだことがありましたが、地域に寄りけりです。
「よそ者WELCOME!」な地域はみんな親切ですし、閉鎖的・排他的な地域はよそ者に冷たいです。
で、その農家の地域はもちろん後者でした。
村人とかも基本こちらを無視していて、歩いて横を通り過ぎる時もそっぽを向いて足早に通り過ぎます。
景色は田舎なんで綺麗でしたが、反対に人間の内面が腐ったように汚れていて、そのギャップがすごいと思いました。
・プライベートも皆無
2階の部屋が自由&寝る部屋でした。
で、研修生(男)と同部屋だったんですが、これも最悪でした。
その研修生は、中学出たばかりで高校に行かずにここで働いていた様子。
施設出身と聞いたので、若い頃から色々苦労してきた可哀想な奴なんだな、と勝手に解釈します。
一緒に生活していて気づきましたが、同情する価値もないくらいカスでした。挙げだしたらキリがないので書きませんが、1つだけ書いときます。
そいつの名前、俗にいうキラキラネームだったんですよ。
ロクでもないクソ親が子どもを施設に捨てて、その親のDNAを受け継いでるから子どももどうしようもないカスに育つという。
で、仕事終わりもそんなのと同じ部屋なんで、自由がないんですね。
農家の人と共同で暮らすから気を遣うし、自由な空間は無いし、もはや生き地獄です。だんだん病んでくるのが、自分でも自覚できました。
・人を使い捨ての歯車扱い
ブラック企業の伝統芸なんですが、この農家もご多分に漏れず人を使い捨ての駒扱いしてました。
私と研修生の2人しかいないのに、明らかに過剰な労働ノルマを課してきなさる。
当然時間内に出来ないわけですが、「お前らがとろくさいから終わんねぇんだ!」と激昂。
主人がそうなら妻もそうで、たまに作業を拝見されにやってきては、「もっと真剣にやれよ。遊びじゃねんだよ。」などの有難い激励の言葉をくださいました。
タチの悪いことに、ぼそぼそ声で長時間激励されるのです。
で、「お前らの代わりはいくらでもいるんだから、いつでも辞めていいんだからな!」という名言まで頂きました☆(やったね!)
恐ろしいことに、ずっと居るとその環境に慣れて、それが普通だと思ってしまうんですね。ブラック企業で働いてる人の気持ちがよく分かりました。
・嫌気がピークに達して逃げ出す
本当は1か月いるはずだったんですが、3週間目辺りで逃げました。
で、ようやく正気に戻ったんですよ。
「・・っは!!俺は一体何をやってたんだ!?」と。
給料は消えましたが、毛ほども後悔はしてません。
むしろ、もっと早く逃げ出してればよかったと思います。
精神やられたら、それこそ動けなくなるんで。
現在ブラックな環境にいる人は、さっさと辞めましょう。その後の生活は何とかなります、マジで。
・体験談は当てにならない
現在その農家のHPを見たら、夫婦そろって邪悪な笑顔を浮かべて写ってました。
体験談も捏造されたかの如く、いい事しか書いてありません。
2ちゃんのひろゆきが前に言っていた通り「ウソをウソと見抜けない人だと、ネットを使いこなすのは難しい」です。
と言っても、ネット上でブラックかホワイトか見極めるのは難しいですよね。
もしブラックに当たってしまったら、すぐに逃げましょう。
それが、私が今回の体験で得た教訓です。